Jリーグ無党派層のブログ

Jリーグデスノート。このノートに名前を書かれた人間はオウンゴール

time 2016/04/07

Jリーグデスノート。このノートに名前を書かれた人間はオウンゴール

レオ・シルバの右足から放たれたボールは、美しい軌道を描いてゴールに吸い込まれた。地鳴りのような歓声がスタジアム中を覆った。

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あらすじ

このノートに名前を書かれた人間は死にたくなるほどの絶望を味わう。サッカー選手にとっての絶望…。オウンゴール、自殺点。

このノートに名前を書かれた人間はオウンゴールする。その人物の顔が頭に入っていないと効果は得られない。名前の後に40秒以内に失点の流れを書くと、その通りになる。失点の流れを書かなければ全てがクリアミスとなる。

人間界に落とされたデスノート。それを拾ったのは、湘南ベルマーレの未来を背負う青年だった。

登場人物

<主要人物>

齋藤未月(キラ)…湘南ベルマーレユースに所属するMF。U17日本代表。練習帰りにデスノートを拾う。そしてJリーグの守備力向上という名目で、デスノートによって裁きを始める。

レオ・シルバ(L)…Leo Silva。アルビレックス新潟に所属するMF。裏の顔は世界一の名探偵。Jリーグにおけるオウンゴールの頻発を不自然に感じ、独自に捜査を開始する。魔法の粉を摂ると思考力が40%アップするらしい。

三竿雄斗(ミサ)…湘南ベルマーレに所属するDF。2冊目のノートを拾い、キラと共謀して裁きを行う。

大生(ワタリ)…徳島ヴォルティスに所属するFW。Lの捜査活動をそばで支援する。自身も明晰な頭脳の持ち主。

エムベイェ・ニア(ニア)…ACミランに所属するFW。キラ事件解決のためにLがイタリアから呼び寄せたフランス人。

今井智基(メロ)…柏レイソルに所属するDF。Lやニアとは別にキラ事件解決を目指し、ノートの奪還を図る。

樋口靖洋(ヒグチ)…サッカー解説者。キラに利用される。

三上正一郎(ミカミ)…Jリーグ審判員。キラに利用される。

・ジェソク…ガンバ大阪に所属するDF。デスノートの謎の鍵を握る。

<捜査本部>

チョウ・キジェ…湘南ベルマーレ監督。捜査本部長。齋藤未月を息子のように可愛がる。

相澤貴志…徳島ヴォルティスに所属するGK。Lの捜査手法に多少の疑問を抱く。

茂木駿佑…ベガルタ仙台に所属するMF。寡黙だが正義感が強く、Lからも信頼される。

松田力…名古屋グランパスに所属するFW。頭は悪いが射撃の腕はピカイチ。

井出遥也…ジェフユナイテッド千葉に所属するMF。一度捜査本部を離れるが後に復帰。

第1章 新世界の神

3月4日

未月「なんだろ、このノート」

このノートに名前を書かれた人間はオウンゴールする。その人物の顔が頭に入っていられないと効果は得られない。名前の後に40秒以内に失点パターンを書くと、その通りになる。失点パターンを書かなければ全てがクリアミスとなる。

未月「まさかね。こんなの嘘に決まってるよ。でもちょっと面白そうだから試してみようかな。うちの次の対戦相手は…川崎か。じゃあテキトーに」

チョン・ソンリョン
3月5日、J1・1st2節 川崎vs湘南。クロスボールをキャッチしに行くが、ボールがこぼれてそのままゴールへ。

3月5日 試合後

未月「嘘だ…。本当にこんなことが…。しかもこんな大きな騒動に…。いや待て。一冊のノートがこんな力を発揮するなんてありえない。今日のは偶然だ…」

3月11日

未月「今週も一応やってみようかな。まさか起きるはずはないよな。うちの選手にしてみよう」

藤田征也
3月12日、J1・1st 3節 広島vs湘南。リードして迎えた試合終盤、相手のシュートミスが足に当たりゴールイン。

3月12日 試合後

未月「お、おい…。まさかこのノート、本当に力があるのか…」

トゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥル

未月「もし本当に力があるのだとしたら…」

トゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥル

未月「Jリーグに蔓延する粗末な守備に裁きを下せるんじゃないか?」

トゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥルトゥル

未月「そしてこれを機に、Jリーグの守備レベルが向上すれば…」

トゥルントゥルントゥルントゥルントゥルントゥルントゥルントゥルン

未月「Jリーグは魅力的なリーグになる」

トゥトゥントゥトゥントゥトゥントゥトゥン

未月「やるしかない。ぼくは選ばれたんだ!」

トゥウィィィントゥィィィントゥウィィィントゥウィィィィィィィィン

未月「僕にしかできないんだ!」

ドゥドゥドゥドゥドゥドゥン

未月「そして僕は」

ドゥドゥン

未月「新世界の神となる」

第2章  私はLです

Jリーグファンにとって私といえば、攻守にわたり活躍するスーパーボランチ、あるいはハッピーターンにまみれた中毒者だろう。その評価は間違っていない。しかしそれらとは別に、私にはもう一つの顔がある。ここでは特別に、第三の顔を教えることにしよう。

驚くかもしれないが、私は探偵として活動している。サッカー選手として試合をこなし、ハッピーターンをかじりながら、数々の難事件を解決してきた。そう、世界に名を馳せる名探偵Lとは私のことだ。私はLです。

現在調査を進めているのが、Jリーグで不自然なオウンゴールが多数発生している事案だ。偶然の現象だと考えている者が多いようだが、私が過去のオウンゴール数や最近のオウンゴールパターンをデータ解析した結果、事件であることが判明した。そして私はすでに、キラを特定している。湘南ベルマーレ・齋藤未月。

 

J1第5節  アビスパ福岡vsアルビレックス新潟

レオ・シルバの右足から放たれたボールは、美しい軌道を描いてゴールネットを揺らした。しかし歓声が上がったのは、ネイビーブルーのゴール裏だった。新潟のGK守田は、最も信頼を置いていた男の突然の謀反に困惑し、頭を抱える。Lは自身の敗北を悟ったのか、死んだように膝から崩れ落ちた。Lの視界の片隅には、スタンドで高らかに笑う齋藤未月の姿が映った。

未月「L、僕の勝ちだ」

レオ・シルバ
4月2日、J1第5節アビスパ福岡戦。攻める方向を勘違いし、味方ゴールにミドルシュートを沈める。

未月「ムフフフフ フフフフフ フハハハハハハ ムハハハハハハハハハハ アッハッハッハッハッハ 計画通り」

……

一瞬、体が浮き上がるような感覚になった。気づいた時には、僕は自分の部屋にいた。

??「未月くん」

誰もいないと思っていた部屋で声をかけられ、ビクリとする。

??「初めましてになるかな。僕のことは知っているかい?」

この男は…。アビスパの…。

城後「城後寿だ。君がなぜここにいるのかわかるかな?」

何が起きているのかさっぱりわからない。僕はレベスタのスタンドでLの最後を見届けていたはずた。そしてこの男はピッチ上でプレーしていた。

城後「僕は君が今までやってきたことをすべて知っている。だから時間を戻した。タイムリープさ」

この男は何を言っているのだろう。

城後「信じられないようだね。スマホを確認してみるといいよ。日付は4月1日夜9時、君がLの名前をノートに書き込んだ時間だ」

まさかと思ったが、彼の言った通り、昨日に戻っている。こんなことがあるのだろうか。

城後「デスノートなんてものが存在するなら、タイムリープだって不可能ではないだろ?」

確かにそうだ。

城後「君の負けだよ、キラ。Lはすべての謎を解明し、最後の仕上げを僕に託した。すべてはLの計画通りさ」

謎を解明した?でも、どうやって…。

城後「本来ならここでLが推理を披露するところだ。なぜ君がキラであるとわかったのか。だがしかし、読者の期待を裏切るというのも面白いと思わないか?」

なんの話だろうか。

城後「推理の過程を書くのが面倒になったわけではないと思うよ。デスノートなんてのは始めからどうでもよかったんだ。最初に登場人物たくさん書いたけど、あいつら出てこないから。話の本質は俺のタイムリープなんだってよ」

ますます意味がわからない。

城後「まあ君には何のことかわからないだろうね。いいんだ。俺がタイムリープできればそれでよかったんだ」

僕には城後が何を言っているのかがわからない。でも、悪くないラストだと思う。城後が時をかけたのだ。つまりはそういうことだ。めでたしめでたし。

< 時をかける城後・完 >


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猫シティ

猫シティ

さいたま在住の大学生。多数のレッズサポと少数の大宮サポに囲まれながらも、どのクラブも贔屓しない「無党派層」であり続けている。INUUNITEDのライバルとして猫シティを名乗っている。

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