Jリーグ無党派層のブログ

カシマスタジアムで初観戦しようとした結果、思わぬことになった

time 2016/03/08

カシマスタジアムで初観戦しようとした結果、思わぬことになった

2016年3月5日土曜日、僕は階段を駆け上がっていた。スタジアムの階段でもなければ、大人の階段といった下手な比喩でもない。とある町で偶然見つけた何でもない階段を、である。なぜ駆け上がったのかと問われれば、そこに階段があったからとしか言いようがない。

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カシスタ初参戦

2016J1・1st2節 鹿島アントラーズvsサガン鳥栖を観に、県立カシマサッカースタジアムに行くことを決めた。Jリーグ屈指のサッカー専用スタジアムとして知られるカシマスタジアムだが、アクセスの悪さにより今までは足が向かなかった。しかしJリーグファンを名乗るものとして一度はあのスタジアムの雰囲気を体感せねばと思い、今回カシスタに初参戦することにした。

カシスタへは車で行く人が多いようだが、僕は車も免許も持っていない。一回のサッカー観戦で交通費約5000円を払う気にもならず、高速バスの利用も断念。青春18きっぷで各地に遠征するという計画を持っていた僕は、その計画を実行に移すことにした。青春18きっぷとは1日のあいだJRの普通列車に乗り放題になる切符のことで、1枚11850円、5日分使用できる。つまり1日あたり2370円であり、これならカシスタにも往復2370円で行ける。時間はかかるもののこれはお得だ。今思い返せば、これがこの日僕に起こる出来事の発端となったのである。

ニック・ジャガーの罠

アクセスが悪いと聞いていたカシマスタジアムだが、Yahoo!Japanの乗換案内アプリで検索してみると、さいたま市の自宅からJR線のみを使って約3時間半で行けるらしい。3時間半と聞くと確かに長いのだが、もっと時間がかかると覚悟していた僕には十分に短く感じられた。当日はスタジアムにキックオフ時間15:00の約2時間前に着くように家を出た。予定していたのはこの経路。鹿島神宮駅では、臨時停車駅である鹿島スタジアム駅への電車に乗り換える。

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しかし不測の事態が起きた。新松戸駅で武蔵野線を降り、常磐線に乗り換える予定だったのだが、乗り過ごしてしまったのだ。電車内で読書に夢中になっており、車内のアナウンスを聞き逃すという失態。ちなみに読んでいたのは「メジャーリーグに日本人選手はもういらない」(ニック・ジャガー著)という本。著者の名前からして胡散臭く内容も薄いのだが、なぜかハマってしまった。

乗り過ごしに気づいたのは東松戸駅。新松戸駅の二つ隣の駅だ。気づいた当初は少し慌てたものの、考えてみれば電車一、二本分の遅れ。30分程度の遅刻だろう。焦る必要はない。気を取り直して東松戸駅から鹿島神宮駅への経路を調べた。検索結果が表示された瞬間、言葉を失った。

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鹿島神宮駅14:38着。キックオフ時間である15:00にはなんとか間に合いそうだが、そういう問題ではない。Jリーグの試合をよく観に行く人ならわかると思うのだが、現地観戦での楽しみは試合そのものだけではない。ユニフォーム姿の人々とともに入場待ちすること、スタジアムグルメをじっくり味わうこと、サポーターの応援を聞き観戦のスイッチを入れること、ウォーミングアップで選手の状態を確認すること…。キックオフ前にも数え切れないほどの楽しみがある。それらすべてを味わえないことを知り、僕は絶望感を抱いた。

詳しく調べてみるとJR鹿島線は本数が極端に少ないらしい。

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佐原駅から鹿島神宮駅への電車は、12:17発の次は14:17発である。首都圏の鉄道網に慣れた僕にとっては信じがたい事実だ。ほかにカシマスタジアムへ行く方法を探したが、高速バスを利用する以外にはこれしかないようだった。高速バスとなると当然ながら大きな出費になるため、仕方なく電車で向かうことにした。

埼玉のワイナイナ

佐原駅に到着した。鹿島神宮駅への電車は1時間後に到着するため、ここで時間をつぶす必要がある。スマホでネットサーフィンするという選択肢もあったが、せっかくなので佐原駅周辺を散策してみることにした。

歩いてみてまず分かったのが、この千葉県佐原が伊能忠敬ゆかりの地であるということ。各所で「伊能」の文字を目にする。とある公園には伊能忠敬の銅像が立っていた。

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脇にある説明書きを読む。

伊能忠敬先生の銅像

伊能忠敬先生は、一七四五年、いまの千葉県九十九里町で生まれましたが、一七歳で佐原の伊能家のあとつぎとなり、以後三〇年余りこの町でくらしました。(以下略)

日本地図を初めて完成させた人物として知られる、日本史における偉人だ。しかし伊能忠敬にはそれほど関心がなかったため、すぐに公園を後にする。そして歩いているとこの光景が目に入った。

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気になったのは鳥居ではない。奥に見える石段だ。

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高校時代「埼玉のワイナイナ」の異名をとった男の血が騒ぎだす。僕にとって階段とは、上に行くためのものではない。駆け上がるためのものだ。この高揚感はもう抑えようがない。神社という神聖な空間でダッシュすることに多少のためらいを感じgoogle先生に確認してみたが、特に咎められることもなかった。そして石段を上っている人はおらず、他人に迷惑をかけることもない。屈伸と伸脚でストレッチを軽く済ませ、僕は勢いよく駆け出した。

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この感覚を味わったのはいつ以来だろうか。ランナーズ・ハイのようなものである。走ることは生きること。僕はこの佐原の地で蘇った。心の中に眠っていたリトルワイナイナはもう止まらない。三往復。そして僕は佐原の町を疾走した。この町の住人の中には、黒いカバンを掛けながら走り去る不審な男を見た人がいるかもしれない。あるいは水のしたたる爽やかな好青年に映ったかもしれない。あれは僕だ。

久々の快走に充実感を抱きながら、再び佐原の町を散策してみた。埼玉の川越を想起させる、歴史的な建物が並んでいる。佐原はちょっとした観光スポットでもあるらしい。

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そうこうしているうちに電車の時間が来た。童心を思い出させてくれたことに感謝の念を抱きながら、佐原の町を後にした。

鹿島アントラーズvsサガン鳥栖

鹿島神宮駅からはバスに乗り、ようやくカシマスタジアムに到着した。そして座席に座った直後にキックオフ。試合にはギリギリ間に合った。評判通りの観やすさがあり、鹿島サポーターによる統率のとれた応援にも感心する。試合は前半に金崎夢生のゴールで鹿島が先制。その後は強者のゲーム運びを見せ、鳥栖にチャンスをほとんど与えず。1-0で鹿島が勝利した。

滞在時間は約2時間だったが、日本最高峰のサッカースタジアムと言われる所以を確認できた。評判に違わない、素晴らしいスタジアムだった。ただしカシスタの魅力を堪能しきったわけではないため、また遠くないうちに来ようと思う。そして今度電車で来るときは、下調べを怠らず時間に余裕を持って家を出ることにする。佐原観光はもうたくさんだ。

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コメント

  • ケチる為に18きっぷを使ったのならば、
    神宮駅から関鉄バスじゃなくて、
    水戸行きに乗り換えれば良かったのに・・・と。
    神宮 – スタジアム駅はJRの路線なので18きっぷが使用可能。

    スタジアム駅 – 水戸が鹿島臨海鉄道になるので18きっぷが使えなくなります。

    18きっぷの期間外は茨城県内のつくばエクスプレス以外乗り降り自由になる「ときわ路パス」
    週末首都圏のJR線乗り降り自由になる「休日おでかけパス」などを駆使して交通費をケチります。

    by 茨技研 €2016年3月19日 6:15 AM

    • コメントありがとうございます。
      カシスタ駅への電車は時間に合うものがなかったように思います。それとも気付かなかったのか…。
      「ときわパス」「休日パス」は知りませんでした。機会があれば利用してみます!ありがとうございました!

      by muto €2016年3月19日 11:08 AM

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ブログ管理人

猫シティ

猫シティ

さいたま在住の大学生。多数のレッズサポと少数の大宮サポに囲まれながらも、どのクラブも贔屓しない「無党派層」であり続けている。INUUNITEDのライバルとして猫シティを名乗っている。

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